株式投資 銘柄分析

【米国株投資】Wishを運営しているContextLogicについて【IPO銘柄分析】

2020年12月14日

株式投資

今回はContextLogicについて解説します。

ContextLogicとは

Wishの情報

出典:sec.gov

ContextLogicは、Wishと呼ばれるオンライン通販ショップ(マーケットプレイス)を運営しています。

会社の特徴

wishサービス

出典:sec.gov

ContextLogicの競合他社には、Amazon、Alibaba、Shopifyなどの世界規模のeコマース企業や、WalmartやTargetなどの従来型の小売店が含まれます。

この中で、ContextLogicが差別化できる特徴を中心に会社の特徴を紹介します。

顧客属性

Wish上では、100か国以上で1億人を超える月間アクティブユーザーと、約1億5,000万のアイテムを提供する50万以上のマーチャント(以下、販売業者と記述)がつながっています。

また、販売業者の多くは中国に拠点を置いています。

商品の安さ

Wishの特徴としては、商品がとにかく安いです。

Wishの調査によると、Wishで販売された上位20のワイヤレスイヤフォンの平均価格は約20ドルでしたが、オンライン小売平均価格は約165ドルでした。

以下のユーザー事例では、モニターの価格が$86(約9,000円)となっています。

Wishの商品

出典:sec.gov

shirate
シラテ
「Wish 評判」などでググると、さまざまな口コミや武勇伝が出てきます。

Wishアプリ

Wishアプリはモバイルファーストになるように設計されています。

実際に、ユーザーの90%以上はモバイルアプリ版のWishを使用して商品を購入しています。

また、月間アクティブユーザー1億人分の膨大な情報(行動履歴・購買履歴など)をベースにビッグデータ技術を活用し、ユーザーの購買を促進するさまざまな機能を実装しています。

Wish-Data-Science

出典:sec.gov

例:ユーザーのパーソナライズ

「適切な商品」が、「適切なユーザー」に対して「適切な価格」と「適切なタイミング」で表示されるよう設計されています。

「閲覧データ」「過去のトランザクション」「レビュー」「Wishの設定」などの過去のユーザー行動履歴を利用し、最も関連性が高くパーソナライズされたコンテンツのみを表示します。

過去の実績では、100ユーザーセッションごとに、平均で約40個のアイテムがカートに追加されました。

ビジネスモデル

売上高は、マーケットプレイスサービスとロジスティクス(物流)サービスの収益で構成されています。

2019年の実績では、売上高に占めるそれぞれの収益比率は次の通りでした。

  • 93%:マーケットプレイスサービス
  •    7%:ロジスティクス(物流)サービス

マーケットプレイスサービスの収益

ContextLogicは販売業者に対して、Wish上で販売業者の商品を表示してユーザーに販売するマーケットプレイスへのアクセスを提供します。

そして、ユーザーにより販売業者の商品が購入された際、購入にかかる手数料がContextLogicに納められます。

また、販売業者が自社商品を宣伝するためのProductBoostサービスも提供しており、販売者が指定した商品広告が表示されたときに収益が生まれます。

マーケットプレイス収益のうち、ProductBoostからの収益が16%を占めました。

ProductBoostとは

ProductBoostサービスは、ユーザー獲得と売上を上げたい販売業者向けのネイティブ広告ツールです。

販売業者は、宣伝したい商品を指定し、広告を表示するための予算やタイムラインの設定をして商品のキャンペーンを作成できます。

そして、マーケットプレイス内のユーザーに認知されやすい場所に販売業者が指定した商品が表示されます。

独自のデータサイエンス技術により、ProductBoostはユーザーフィードへの商品の配置を最適化しているとともに、販売業者から購入する傾向が高いユーザーをターゲットにして、販売業者の広告費用対効果を最大化しています。

2020年までに販売業者の約30%がProductBoostを使用しています。

ロジスティクス(物流)サービスの収益

2018年に導入された販売業者向けのロジスティクスサービスは、販売業者の自社倉庫からユーザーへ商品を直接(エンドツーエンド)出荷するための輸送・配送手段を提供しています。

ロジスティクスサービスを使用する販売業者は、商品の注文ごとに前払い料金を支払う必要があります。

参入マーケット

参入している世界のeコマース市場は3.4兆ドルの規模で、2024年までにほぼ倍の6.3兆ドルに達すると予想されています。

そして、Wishが力を入れているeコマースモバイル市場は、2019年にeコマース市場の63%を占め、2024年までに71%を占めると予想されます。

ContextLogicの業績

ContextLogicの業績を紹介します。

2019、2020年度の9ヶ月間の業績

2019、2020年度の9ヶ月間(1/1〜9/30)の業績を紹介します。

売上高

売上高は次の通りです。

2019年(9ヶ月間) 2020年(9ヶ月間)
13億2,500万ドル
17億4,700万ドル

粗利益

粗利益(Gross profit)は次の通りです。

2019年(9ヶ月間) 2020年(9ヶ月間)
10億7,000万ドル
11億4,200万ドル

粗利益マージン(Gross margin)は次の通りです。

2019年(9ヶ月間) 2020年(9ヶ月間)
80.7% 65.3%

営業利益

営業利益は次の通りです。

2019年(9ヶ月間) 2020年(9ヶ月間)
-2,400万ドル
-1億2,000万ドル

純利益

純利益は次の通りです。

2019年(9ヶ月間) 2020年(9ヶ月間)
-500万ドル
-1億7,600万ドル

Adjusted EBITDA

Adjusted EBITDAは次の通りです。

2019年(9ヶ月間) 2020年(9ヶ月間)
-1,100万ドル
-9,900万ドル

Adjusted EBITDA Marginは次の通りです。

2019年(9ヶ月間) 2020年(9ヶ月間)
-1%
-6%

EPS

EPSは次の通りです。

2019年(9ヶ月間) 2020年(9ヶ月間)
-1.15ドル -16.46ドル

キャッシュフロー

キャッシュフローは次の通りです。

項目 2019年(9ヶ月間) 2020年(9ヶ月間)
営業キャッシュフロー -4,400万ドル
2,400万ドル
投資キャッシュフロー -2,300万ドル 7,700万ドル
財務キャッシュフロー 1億3,200万ドル
-100万ドル
フリーキャッシュフロー -5,000万ドル 2,300万ドル

営業キャッシュフローマージンは次の通りです。

2019年(9ヶ月間) 2020年(9ヶ月間)
-3.3% 1.3%

Monthly Active Users (“MAUs”)

Monthly Active Users (“MAUs”)は次の通りです。

2019年(9ヶ月間) 2020年(9ヶ月間)
8,100万 1億800万

Monthly Active Users (MAUs)とは

月間アクティブユーザー(MAUs)は、Wishプラットフォームにアクセスした月ごとの一意のユーザー数(特定期間の各月の平均)です。

ユーザーは一意の電子メールアドレスで識別されますが、1人のユーザーが複数の電子メールアドレスを介して複数のユーザーアカウントをもつことができます。

LTM Active Buyers

LTM Active Buyersは次の通りです。

2019年(9ヶ月間) 2020年(9ヶ月間)
6,000万 6,800万

LTM Active Buyersとは

Last Twelve Months(LTM)アクティブ購入者は、過去12ヶ月の間に、Wishプラットフォームで少なくとも1つの注文を行った個々のユーザーの総数です。

ただし、商品が発送される前に注文がキャンセルされ、購入価格が返金された購入者は計算から除外されます。

過去5年間の業績

過去5年間の業績の推移を紹介します。

売上高・純利益

売上高(Total revenues)、および純利益(Not loss)の推移は以下の通りです。

Wish-Revenue

Adjusted EBITDA

Adjusted EBITDA、およびAdjusted EBITDA Margin の推移は以下の通りです。

Wish-Adjusted-EBITDA

キャッシュフロー

営業キャッシュフロー(operating activities)、投資キャッシュフロー(investing activities)、財務キャッシュフロー(financing activities)、およびフリーキャッシュフロー(Free Cash Flow)の推移は以下の通りです。

Wish-Cash-Flow

EPS

EPSの推移は以下の通りです。

Wish-EPS

Monthly Active Users (MAUs)・LTM Active Buyers

Monthly Active Users (MAUs)、およびLTM Active Buyersの推移は以下の通りです。

Wish-MAUs

投資におけるリスク

主なリスクは以下となります。

気になるリスク

  • 米国と中国、または他の国々の間での経済的緊張が強まると、ContextLogicの事業に悪影響が出る可能性がある。

その他の業績・参考サイト一覧

その他の業績・参考サイト一覧は次の記事にまとめています。

まとめ

今回はContextLogicについて解説しました。

2020年12月時点で上場時期は未定です。

Wishの使用レビューをネットで見ると、「商品の質が悪い」などの悪評もありました。

しかし、ブランド商品を買えない貧困層向けのサービスなので、仕方がない部分はあるでしょう。

会社自体は成長しているので、私自身は投資をしようかな、と考えています。


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