今回は、職場での質問のコツを解説します。
本記事の内容は、6年半の間プログラマーとして働いてきた私が経験したことや上司から教わったことに基づいています。
職場での質問のコツ
質問は入社してからすぐに必要となるスキルです。
新入社員の場合は特に質問をする機会が多くなります。
質問は以下の流れで組み立てるのがポイントです。
- (口頭での質問の場合のみ)やり取りにどれくらいの時間がかかるかを伝える
- 質問の概要を一言で簡潔に伝える
- 自分が何の開発を担当し、どの作業フェーズであるかを伝える
- 自分でどこまで調べたかを伝える
- 100%理解している箇所を伝える
- 曖昧にしか理解できない箇所を質問する
質問で最も重要なことは、100%理解していることと、曖昧にしか理解できない(100%理解できない)ことを明確に区別し、曖昧な理解が正しいのかどうかを確認することです。
自分で何も調べず、曖昧どころか何もかもが全くわからない状態で質問すると、相手から「一から全部説明しないとダメだから面倒くさい人だな」と確実に思われてしまうので注意が必要です。
なお、基本的には、上記の6つの項目全てを伝えなくてもよいです。
「曖昧にしか理解できない箇所を質問」するだけで回答がもらえることもあります。
質問相手から突っ込まれた時に、全ての情報を的確に答えられれば問題ありません。
具体的な質問の例
例えば、システム仕様で理解できない箇所がある場合は、次のような流れで質問します。
質問例
①:(口頭での質問の場合のみ)10分ほどお時間いただきたいのですが、問題ありませんか?
②:質問なのですが、★★の仕様とおり実装するとソフトウェア動作がおかしくなるため、私の仕様の理解が正しいか確認したいです。
③:現在、★★の一部の機能のソフトウェア設計を着手し始めるところです。
④:上位資料のシステム仕様書は全てのページを確認し、ユースケースの整理が完了しました。
⑤:そして、★★の仕様を除き、ソフトウェア設計ができるレベルまでシステム仕様を理解しました。
⑤:しかし、システム仕様書の××ページにある★★の仕様を文面通りに実装すると、ソフトウェアが○○(画面が数秒フリーズする、他の機能に影響を及ぼすなど)のようにおかしな動作をしてしまいます。私の仕様の理解は正しいでしょうか(システム的に問題ない動作でしょうか)。私の仕様の理解に誤りがある場合、どのような仕様(ソフトウェアの動き)が正解かをご教示いただくとともに、現状のシステム仕様に詳細の追記をお願いします。
【テンプレート】メールでの質問の文章をわかりやすくする
メールで質問する際は、改行や記号【】などを使ってわかりやすい文章にしましょう。
メールで質問する際の文章は次のように構成します。
メールでの質問
★★の仕様について、以下1点の【質問】がありますので、回答をお願いします。
※希望の回答期限日:◇月□日
【システム仕様該当箇所】
システム仕様書 ××ページ ★★の仕様
【質問】
★★の仕様を仕様書に記載されている文面通りに実装すると、ソフトウェアが以下の<おかしな動作>となってしまいますが、私の仕様の理解は正しいでしょうか(システム的に問題ない動作でしょうか)。
私の仕様の理解に誤りがある場合、どのような動作が正しいかをご教示いただくとともに、現状のシステム仕様書 ××ページに詳細の追記をお願いします。
<おかしな動作>
・★★の仕様の動作をしている間、画面がフリーズする
・★★の仕様を実装すると、他の▲▲機能(※1)が正常に動作しなくなるタイミングがある
<補足>
・(※1)の仕様については、システム仕様書の××ページを参照しました。
質問ができなくなってしまったら
新入社員の立場であっても、質問相手が40歳、50歳の大ベテランになることもあり、質問が難しく感じられることが多いです。
質問ができくなった時の対処方法は以下の記事で紹介していますので、ご確認ください。
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まとめ
職場での質問のコツについて解説しました。
質問も繰り返していけば慣れてきます。
今回紹介した質問の仕方を元に、仕事でどんどん質問を繰り返していきましょう。