私は、客先常駐プログラマーとして、メーカーのインフラ系のソフトウェア開発をしていました。
いわゆる下請け(請負契約)として働いていました。この中で、習得できなかったスキルを解説します。
習得できなかったスキル
習得できなかったスキルは下記となります。
- プロジェクトマネージャーとしての能力(プロジェクト管理)
- 各プロジェクト共通ライブラリ製作
- 新技術の開発能力
客先常駐時代に習得できなかったスキルについて、なぜ習得できなかったを詳細に解説します。
プロジェクトマネージャーとしての能力(プロジェクト管理)
プロジェクトマネージャーの案件が、下請けの会社にはほとんど回ってこないからです。
大手SIerのように、メーカーのソフトウェア開発を受託する形であれば、自社内でプロジェクトが動くため、プロジェクトマネージャーとしてのスキルを身に付けることができます。
しかし、客先常駐というのは、受託開発か自社開発しているお客様のソフトウェア開発のお手伝いという形になるので、重要なポジションを任されることは、相当なことがない限りないです。
各プロジェクト共通ライブラリ製作
ライブラリなどの各プロジェクト共通機能のソフトウェア製作もほとんど担当できません。
ライブラリというのは、複数のプログラムが共通して利用する汎用性の高いプログラムの部品の集まりのことを指しています。
ライブラリを用意する理由は次の通りです。
- 似たような製品に搭載されるソフトウェアの処理を共通化すれば、流用コストが下げられる。
- コピペコードをなくし、開発効率を上げる。
要は、各製品に搭載されるソフトウェアで共通の処理を共通ライブラリとして用意し、さまざまなプロジェクトで使いまわします。
ライブラリ製作を担当できるのは、技術力に加え、さまざまなプロジェクトのシステムに深い知見をもっている人間のみです。
客先常駐者に仕事が回ってくることは、ほとんどないと考えてよいです。
新技術の開発
AI・5G・AR・VRなどを取り入れた流行りのソフトウェア開発なども担当することは難しいです。
これらの開発がなぜ回ってこないかというと、客先常駐に回ってくる仕事は、基本的にメーカー正社員がやりたくない仕事だからです。
単純作業やレガシーシステムの保守・運用は、単価が高いメーカー正社員にやらせるのはもったいないので、代わりに下請けの会社員が安い単価で請け負うことになります。
ちなみに、メーカー正社員は、たとえ新入社員で技術がなかったとしても、はやりの新技術のプロジェクトの中心メンバーとして働くことができます。
なぜかというと、新技術はこれから何十年もはやる可能性があるし、新技術の習得にかかる時間はベテラン社員と新入社員とであまり大差がないため、新入社員にその技術の専門家になってもらったほうが、費用対効果が高いからです。
まとめ
客先常駐プログラマーとして働く中で習得できない知識についてまとめると、下記になります。
就職する際はご注意ください。
- プロジェクトマネージャーとしての能力(プロジェクト管理)
- 各プロジェクト共通ライブラリ製作
- 新技術の開発能力