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PREP法によるコミュニケーション方法についてプログラマーが解説【具体例つき】

コミュニケーション

今回は、PREP法によるコミュニケーション方法について解説します。

PREP法によるコミュニケーションの組み立て方

忙しい相手など会話を簡潔にしたり早く終わらせたい場合は、PREP法にもとづいて次のように会話の内容を組み立てるのが有効です。

  1. 結論(会話の目的)を話す(〜をしてください/をします)
  2. 結論に至った理由を話す(なぜなら〜だからです)
  3. 理由の詳細を証拠(※)ベースで話す
  4. まとめ:結論を再び話す

(※)データ・数値に基づく客観的事実。証拠がなければ主張(推論)ベースで話す

①結論・②理由の方がより抽象度が高く、③詳細の方がより具体的な内容になります。

うまくいけば、①結論、または②理由の内容を話した時点で会話が終わる場合もあります。

PREP法とは

「PREP」とは以下の頭文字をつなぎ合わせた造語です。

  • Point:結論
  • Reason:理由
  • Example:具体例
  • Point:結論

結論から話す目的は?

PREP法において結論を先に話すことの目的は、次の通りです。

  • 会話の時間を短縮するため
  • 早い段階で会話の全体像を相手にイメージさせるため

特に、会話の時間が短縮できるように会話の内容を組み立てることがポイントです。

イメージとしては、次のように「結論だけ話して会話を終わらせよう」という心意気で話すくらいでよいでしょう。

  • 結論だけ話して会話を終わらせよう
  • 結論だけで相手が納得しなかったので、結論に至った理由も話そう
  • 理由も伝えたがまだ相手が納得しなかったので、詳細も話そう

結論から話す場合の具体例

結論を先に話すことの有効性は、会話例を見ればすぐにわかります。

システム仕様についてわからないところがあり、今日中に解決したい場合を考えてみます。

会話の目的は「システム仕様についての質問の回答を本日中にもらうこと」です。

その場合の会話のよい例は次の通りです。

よい例

①結論:先ほどメールした★★機能のシステム仕様についての質問は本日中に回答お願いします。

②理由:なぜなら、★★機能のソフトウェア製作に3日かかるため、本日中に回答がなければ5日後のシステム試験までにソフトウェアが完成しないからです。

③詳細★★機能のソフトウェア開発工数の内訳は、プログラミングに2日・単体試験と組み合わせ試験に1日かかる予定です。詳しく説明すると、プログラミングの修正箇所は・・・(相手が納得するまで詳細を伝える)

④まとめ:ということで、先ほどメールしたシステム仕様についての質問は本日中に回答お願いします。

次は悪い例です。

よい例とは逆に詳細から会話を組み立てています。

ダメな例

③詳細:現在着手中の★★機能のソフトウェア開発工数の内訳は、プログラミングに2日・単体試験と組み合わせ試験に1日かかる予定です。詳しく説明すると、プログラミング作業の内訳は・・・(詳細を伝える)

②理由★★機能のソフトウェア製作に3日かかるため、先ほどメールした質問について本日中に回答がなければ5日後のシステム試験までにソフトウェアが完成しません。

①結論:何が言いたかったかというと、先ほどメールした★★機能のシステム仕様についての質問は本日中に回答お願いします。

よい例の場合は、会話の入り(結論)が「質問は本日中に回答お願いします。」となっているところがポイントです。

この一言で、「なぜ本日中なのか理由を教えてください」と相手が確認してきたり、「わかりました」と会話がすぐに終わる場合もあります。

つまり、相手は「この話は詳しく聞かないとダメだな」「この会話は早めに終わらせよう」というようにコミュニケーションに立ち向かう姿勢をコントロールできるのです。

一方、悪い例のように、★★機能のソフトウェア開発工数の内訳・・・」詳細から語られると、この会話に何の目的があって何を言いたいのか相手は理解できません

そして、相手は会話の目的を探ろうとしてくるので、たいてい会話時間が長くなります。

その結果、「忙しい時にあの人とできるだけ話したくない」とレッテルを貼られてしまうので注意しましょう。

理由の詳細を話す際は事実と主張(推論)を区別する

理由の詳細として自分の主張(推論)を話したい場合は、その主張(推論)が事実でない可能性があることを伝えることがポイントです。

主張(推論)を伝える場合、会話の入り方としては次の通りにすればよいでしょう。

  • 個人的な意見になりますが、〜〜(主張を話す)。
  • 私の推論となりますが、〜〜(主張を話す)。

自分の主張(推論)をあたかも事実のように伝えると、その主張(推論)が事実と違っていた場合に相手から「聞いていた話と違う!」とクレームがきてしまいます。

事実については、データ・数値を用いて客観的に伝えればよいです。

主張(推論)と事実はどちらを優先して話すべき?

主張(推論)と事実のどちらを優先してコミュニケーションを組み立てるべきかはケースバイケースです

以下のように新たな提案を出したり、ものごとを確率論で決めなければならないことは、主張(推論)ベースでコミュニケーションを組み立てます。

  • 新たなビジネス案を提示する
  • カイゼン案を提示する
  • 作業工数の見積りを伝える
  • 過去の経験や知識を元にトラブルの原因を推定する
  • 株式投資先をどの会社にするのが最善かを推定する

細かく分解すれば、主張(推論)は「おそらく(何%の確率で)、私の主張(推論)は客観的事実と一致する」というように組み立てることになります。

 

一方、以下のような報告を行う場合は、客観的な事実ベースでコミュニケーションを組み立てないと相手に納得してもらえません。

  • 作業の進捗を報告する
  • 「ソフトウェア不具合」や「不正会計」などのトラブルの原因を特定して報告する

まとめ

今回は、PREP法によるコミュニケーション方法について解説しました。

ポイントは先に結論を話し、できるだけ短い時間で会話を終わらせることです。

また、コミュニケーションには質問や報連相など様々な種類があります。

これらのコツについて、以下の記事でプログラマーの視点から紹介していますのでご確認ください。

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