今回はDriven Brandsについて解説します。
目次
Driven Brandsとは
Driven Brandsは、自動車整備のフランチャイズ事業を展開する持株会社です。
提供サービス
塗装、車両修理、オイル交換、メンテナンス、洗車などの自動車サービスに関するノウハウ・ブランド(お店の看板)をフランチャイジー(加盟店)に提供しています。
様々な自動車整備サービスを提供する会社を買収することにより、ブランドを増やしています。
ブランドの例は以下となります。
メンテナンス
- Meineke:オイル交換やタイヤメンテナンスなど
- Take 5 Oil Change:オイル交換
塗装、衝突箇所修理、ガラス修理
- CARSTAR:包括的な車体修理サービス(小さなへこみから事故による損傷の修理まで)
- ABRA:自動車の車体修理
- MAACO:自動車塗装、衝突修理サービス
- Fix Auto USA
- Uniban
プラットフォームサービス(調達・訓練など)
- PH Vitres D'Autos:フロントガラスとガラスアクセサリーを販売
- Spire Supply:オイルフィルターやワイパーブレードなどの消耗品の販売代理店
- Automotive Training Institute (“ATI”):自動車修理工場所有者向けのトレーニングサービス
- 1-800-Radiator & A/C
ビジネスモデル
主な収益化の方法は以下となります。
- フランチャイズ店の売上に応じてフランチャイズロイヤリティを獲得
- 直営店での売上
- 独立運営店(北米以外のほぼすべての洗車事業)の売上に応じて手数料を獲得
フランチャイズ契約では、Driven Brandsのブランドを使用して初期期間(通常5年〜20年)運営する権利と、契約を更新するオプションをフランチャイジーに付与します。
そして、総売上高の割合に基づいて、フランチャイジーから初期フランチャイズライセンス料とフランチャイズロイヤルティを獲得します。
フランチャイジーの約98%は、総売上高の割合に基づいてフランチャイズロイヤルティを支払いますが、約2%は一律の金額を支払います。
拠点
出典:sec.gov
2021年現在、米国(49州)と14か国にわたり、4,100以上の拠点があります。
参入マーケット
出典:sec.gov
2019年時点で3,000億ドルと推定されている米国の自動車サービス業界(U.S. automotive care industry)や世界の自動車サービス業界で事業を拡大しています。
米国では、平均使用年数が約12年の2億7,500万台以上の車両が稼働していますが、メーカーの保証期間外である6年以上の車両 をもつ顧客が自動車整備サービスの提供対象です。
また、米国の自動車サービス業界は以下の通り長い期間成長し続けています。
年平均成長率(CAGR)
- 2007年〜2019年:+3%
- 2014年〜2019年:+4%
Driven Brandsのマーケットシェアは1〜4%であり、売上高が伸びる余地は十分にありそうです。
Driven Brandsの業績
出典:sec.gov
Driven Brandsの業績を紹介します。
2018〜2020年度の業績
2018〜2020年度の業績を紹介します。
損益計算書
損益計算書は次の通りです。
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貸借対照表
貸借対照表は次の通りです。
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2020年9月26日時点の自己資本比率は24%でした。
負債の大部分を占める長期債務(Long-term Debt)の内訳は次のとおりです。
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キャッシュフロー
キャッシュフローは次の通りです。
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投資におけるリスク
主なリスクは以下となります。
気になるリスク
- 自動運転車や電気自動車などの開発が進み、車両のメンテナンス需要が少なくなるにつれて、業績に悪影響が出る可能性がある。
- フランチャイジーは自動車部品、モーターオイルなどの消耗品の配達を頻繁に必要としているが、COVID-19の感染流行など外部環境の変化により調達が滞り、業績に悪影響が出る可能性がある。
- 2020年9月時点で、約20億ドルの長期債務を抱えており、キャッシュフローの大部分を債務の返済に当てなければならなくなるなどの弊害がある。
その他の業績・参考サイト一覧
その他の業績・参考サイト一覧は次の記事にまとめています。 TradingView提供のDRVNチャート ドリブン・ブランズ・ホールディングス(Driven Brands Hold ... 続きを見る
【米国株投資】ドリブン・ブランズ・ホールディングス(Driven Brands Holdings:DRVN) 決算・業績・参考サイト一覧
まとめ
今回はDriven Brandsについて解説しました。
2015年から2019年にかけて、売上高と調整EBITDAはそれぞれ37%と22%の年平均成長率(CAGR)となっています。
ただし、事業拡大のための買収により債務も増えているので、今後の動向を注視したいです。
マーケットシェアがまだまだ小さく、今後も売上高が伸びる可能性が高いので、成長が期待できそうです。